トップページ | 2004年5月 »

その土地にあった食事をしたい

 自宅近くのデパ地下に、ドイツパンの店が特別出店していた。この店は、以前私が住んでいた吉祥寺にある店で、本格的なドイツパンで定評のある店。おもわず嬉しくなっていくつか買う。さらに、同じデパ地下に、これは常設店なのだが、ドイツのミュンヘンにあるハム・ソーセージの店があるので、やはり数種類のハムをスライスしてもらった。
 先日のドイツ旅行では、毎朝、いろんな種類のパンといろんな種類のハムを朝食として食べていたので、なんとなく再現してみようかな、と思ったわけ。

 ドイツに行って、いちばん美味しかったのはパンだったと思う。あとは、牛乳、卵、野菜など、基本的な食材の味がとても良いのだ。こういうモノが美味しいというのは、やはり畑の地力が違うということなのだろうか。日本でもこんな野菜が食べられればいいなあ、と思うのだが、そもそも土地の質が違うんだから難しいのだろうか。
 もともと日本人の食生活は、米に野菜、魚を中心にしていたわけだから、こういう食事をするのがいちばん日本という土地にあっているのだろうな。最近、歳のせいか、肉よりも魚のほうが嗜好にあうようになってきた。そこで気付くのは、魚を中心に献立を考えようとすると、ずいぶんお金がかかるということ。うーん、高級魚を食べたいわけではないんだけどなあ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

紅茶いろいろ

 今日は自宅にて、ライトノベル・フェスティバルの準備作業。ライトノベル・フェスティバルというのは、いわゆるライトノベルの読者を対象としたファンイベントで、今回が3回目(前身のティーンズノベル・フェスティバルから数えると4回目)になる。参加者よりもゲスト&スタッフの方が多いんじゃないか?などと心配され(笑)つつも、徐々に来てくれるお客さんも増え、それなりに楽しいイベントに育ちつつある。
 うちの会社は、前身のイベントから全面協力。物心両面でお役に立てるように心がけている。今回は、参加を事前申し込みして下ったお客さんには、すてきなプレゼント(ふくやまけいこ先生描きおろしイラストおまもり携帯ストラップ)が付く。その製作作業を行っていたのだ。
 残念ながら、事前受付はすでに締め切っているので、今から申し込んでもおまもり携帯ストラップの入手は不可能。とはいえ、ライトノベル系を読んでいる方には、けっこう楽しめるイベントだと思うので、もし興味のある方がいらっしゃったら、遊びにきてほしい。

 作業中、息抜きに紅茶を数種類、淹れて飲む。
 自宅でも会社でも、私は紅茶&コーヒーをよく飲む。ことに紅茶はほぼ毎朝、おおぶりのマグカップに淹れて、新聞でも読みながらゆっくり飲むのが習慣になっている。
 田中芳樹氏も、代表作の主人公が紅茶好きという設定だったことで、一時期はずいぶんファンの方から紅茶のプレゼントをいただいたそうだ。本人は紅茶も好きだが、実はコーヒーも大好きなのだが。
 ちょうど1年前、田中芳樹氏の作家生活25周年を記念してパーティーを開いたのだが、その引き出物としてオリジナル・ブレンドの紅茶を作った。これは、日本を代表する紅茶ブレンダーの一人、熊崎俊太郎氏にお願いしてブレンドしてもらったもので、「ヤン・ウェンリー・ブレンド」「ラインハルト・ブレンド」「ユリアン・ミンツ・ブレンド」の3種類を作った。熊崎氏自身も『銀河英雄伝説』のファンということで、入魂の一作となった紅茶は、まさに絶品というにふさわしい出来ばえ。
 このまま非売品で済ませるのはもったいない、ということで、うちの会社のwebサイトで限定通信販売を行ったりした。お買いあげいただいた方の評価も上々で、よい思い出になったものだ。
 また機会があれば、いろいろとやってみたいな、などと思う。
 (ちなみに、熊崎俊太郎氏のwebはこちら

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ウィルス・メールの恐怖

 しばらく数が減っていたウィルス・メールが、またたくさん届くようになってきた。私の場合は、会社で使っているアドレスにばんばん届く。このアドレスは名刺に刷っていることもあり、取引先の方との連絡にも通常、このアドレスを使用している。つまり、取引のある方のメーラーには、このアドレスが保存されている可能性が高い。最近のウィルスは、感染するとメーラーのアドレスブックに入っている人に無作為にウィルス・メールを送信するそうだから、ばんばん届く理由もよくわかる。
 もちろん、私もウィルス対策は怠らない。きちんとウィルスチェックソフトを入れ、ウィルス定義ファイルの更新も怠らない。が。
 たいていのウィルスっていうのは、windows環境用なんだよな(笑)。
 Macの場合、ウィルスにすら相手にされていないことが多いので、なんとなく寂しくもあるのだが、これはこれで安心度は高い。
 もっとも、昨今はMacもUNIXベースで動いているし、あまり呑気に構えていてもいかんのだが。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

携帯電話にまつわる悩み

 先日書いた「えびのしっぽ入り牛丼」の話。けっこうウケたようで、会社の取引先の方からもメールをもらったりした。でも、私がこんないたずら好きだとは知らなかった、と言われてもなあ(笑)。仕事絡みのことでは、あまりいたずらをしないようにしていますので、今後ともよろしくおつきあいください。

 昨日、社員のひとりが携帯電話の機種変更を行った。実は、この機種変更手続きに関しても、DoCoMoの殿様商売に翻弄されたり、それを撃退したり、というエピソードがあるのだが、ばさっと割愛(笑)。
 新しくした携帯電話は、軽量小型の最新機種。私にはちょいと小さすぎるかなと思えるほどだが、女性の手にはちょうどよいのだろう。メーカーとしても、男性ユーザーは想定していない感じ。でなければ、白色の名前を「ぷるぷる杏仁」とはしないだろう。これ、店頭で男性が言うのは勇気がいるぞ(笑)。ほかの色も、だいたいその路線。ま、いいけどね。

 私個人は、ずっとソニー社製の携帯電話を愛用している。センター・ジョグダイヤルの操作に指が慣れてしまっているため、ほかのメーカーのものでは駄目だったのだ。
 ところが、ここで悲しいお知らせ。
 ソニーが作っているDoCoMo用の携帯電話から、このセンター・ジョグダイヤルがなくなってしまったのだ。au用の携帯電話には、なぜか残っているのだが。
 うーん、これだけのために携帯電話の番号を変更するのも本末転倒のような気がするし、かといって、いつかは新しい機種に変更しなければいけないわけだし。(耐久性に乏しいと定評がある(笑)ソニー製携帯電話のユーザーは、携帯電話は1年もてば上出来、というふうに洗脳されている)

 ことは操作性に直結するだけに、悩みは深いのである。

| | コメント (0) | トラックバック (1)

いたずらっ子、世にはばかる

 ずいぶん前のコトになってしまうが、会社で昼ご飯に「ミニ天丼」を買って食べた。値段の割には美味しかったと記憶している。食べ終わった後には、プラスチック製のどんぶりと、エビのしっぽが2個残った。
 なぜそんなことをしたのか、と聞かれても答えようがないのだが、私はそのエビのしっぽをティッシュに包み、胸ポケットに入れておいた。

 その日も残業。すっかり遅くなった私は、家に帰る途中でなにか食べようと思い、まだまだ元気だった吉野家に入った。注文は、いつもの「特盛・卵」。
 ががっががっと掻き込んだあと、ふと、胸ポケットにあるものの存在を思い出した。
 家に持って帰るのも何なので、店員さんの目がよそに向いたことを確認してから、エビのしっぽをどんぶりに放り込んだ。

 「ごちそうさま」
 店員さんが、いつものスマイルで「ありがとうございます、特盛とぉぉぉ!
 私は、このときの店員さんの表情を忘れないだろう。
 牛丼のどんぶりに、エビのしっぽって、なかなか似合うもんだよ。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

象さんはでかかった

 週末は友人たちと伊豆修善寺の貸別荘へ。
shuzenji.jpg

 30人まで収容可能というバカでかい別荘に16名の男女が集い、夜遅くまで馬鹿話に興じた。終電を気にしなくていいとなると、酒の量も増えてしまう。さらにいつでも温泉に入れるとなれば、徹夜したって構わないや。

 などと、最初は思っていたのだが、やはり年齢を重ねるというのは悲しいもの。深夜2時を過ぎると、どうにもまぶたが重くなる。「明日の運転があるから…」などと、しなくてもいい言い訳をしつつ寝部屋に引き上げる自分が悲しい(笑)。

funamori.jpg
 今回は料理好きの友人が腕をふるってくれたおかげで、とても豪勢な夕食を楽しむことが出来た。ちなみに、この写真に写っている舟盛りの「舟」も彼の私物。よく「男の料理は凝り性になる」と言うが、まさにその通り。ま、私も人のことは言えないのだが。

 そうそう。年齢を重ねる、と言えば、私は貸別荘で酒を飲んでいるあいだに36回目の誕生日を迎えてしまった。うーん、子供の頃、36歳といえば立派なおじさんだったのだがなあ。

 修善寺の帰り、小田原城に寄って象さんを見る。やっぱりでかいわ。
elephant.jpg

 以前、吉祥寺に住んでいた頃には、休日にはよく女房と井の頭公園の動物園に出かけ、象さんを見ていたのだが、いまの自宅に引っ越してからはなかなか見る機会がない。考えてみれば、吉祥寺って便利だったよなあ。デパートはあるし、映画館はあるし、公園はあるし、動物園まであったんだから。
 いまの自宅があるところは、たしかに便利ではあるんだけど、生活をするとなると不便なこともあるんだなあ。贅沢な悩みと言われれば、その通りなのだが。

 とにもかくにも、東名高速を使って午後5時過ぎには自宅に帰着。
 やはり疲れていたようで、すぐに寝てしまった。(ほら、こういうところも年齢を重ねた悲しみが)

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カレー作り

 週末は友人たちと伊豆の修善寺に行く。修善寺には大きな貸別荘があって、以前からちょくちょく行っているのだ。
 貸別荘を楽しむコツは、炊事をいかに効率化するかにある。もちろん、みんなでわいわい炊事をするのも楽しみのひとつなので、メイン料理のひとつは素材のまま持ち込むほうがいい。でも、それ以外の料理はなるべく自宅で下処理を済ませて持っていき、現地での作業時間を短くするのだ。
 ことに、カレーなどの煮込み料理は、前日に作っておいたほうが味も馴染んで美味しくなる。あと、これは隠れたメリットなのだが、メインのおかずが1つ、すでに完成していると思うと、現地で料理をするときに余裕をもってコトに当たれるのだ。

 ということで、昨日は夕食を済ませてからカレー作り。
 ま、今回は時間もないので市販のルーを使う手抜きカレーとなった。それでも20人前ということなので、けっこうな作業量となった。よく、市販のルーでも数種類混ぜると美味しくなる、というが、果たして本当かな。今回は面白がって4種類のルーを混ぜたんで、とっても美味しいはずなのだが(笑)。

 あとは、これをこぼさずに修善寺まで運ぶだけ。車でこぼしたら、それこそ目も当てられないから。
 天候にも恵まれたし、よい休日になるといいのだが。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

カプサイシン友の会

 うちの会社では、ときおり、田中さんや赤城さんの担当編集者を中心に食事会をしている。といっても、ただの食事会ではなく、「みんなで辛い物を食べる」というもの。

 そもそもの発端は、田中さんが仕事場を引っ越したときのこと。大量の蔵書がある仕事場の引っ越しということで、各社の担当編集者さんがお手伝いに来てくださった。引っ越しが一段落した後、普通ならば寿司でもとって、となるのだろうが、初夏ということもあり「駅前にあるインド料理屋が美味しそうで気になっているので、みんなで行ってみよう」ということになった。

 そこのカレーは、辛さが5段階に分かれていて、たしか「1が一番辛口で5が甘口」だったと思う。普通、そういう場合は3が中辛になる。私たちもそう思って、「じゃあ辛口がいいから2」とか言っていたわけだ。
 ところが出てきてびっくり。3でもけっこう辛い。一般的なカレーハウスでは、辛口(ひょっとすると大辛)レベル。いわんや、調子に乗って頼んだ1は、まさに激辛。
 カレーの味自体は大変に美味しかったので、ぜひ完食したかったのだが、不意打ちだったこともあって泣く泣く残す羽目になった。

 これが悔しかった私たちは、後日、同じ店にリターンマッチを挑み、めでたく「1」を完食。汗だくになりながら、互いの健闘を讃えあったのである。

 これがいつしか恒例行事となり、その名も「カプサイシン友の会」として現在に至る、というわけ。
 いろいろと雑事に追われ、しばらくご無沙汰していたのだが、久しぶりに集まることとなったのだ。

 今回の会場は、ラディソン都ホテルにある中華料理 四川。ここの名物料理、水煮牛肉に挑戦すべく、19名の勇者が集った。
 どなたも田中さん、赤城さんとの仕事を通して弊社とお付き合いのある方たち。ただ、それぞれ活躍場所が違うので、この宴会は異業種懇親会としての意味合いも大きい(はず)。

 一通りの料理を楽しんだあとに、いよいよ出てきたのが本日のメイン料理「水煮牛肉」。これ、名前はおとなしいが、下の写真を見てもらえれば分かるとおり、中国直送の黒山椒をふんだんに、というか、山椒で煮込んである感じ。
PICT0008.jpg

 一口食べると、鮮烈な辛さと、山椒の痺れで唇が震える感じがする逸品。まさに「麻辣」である。
 参加者全員、ほぼ悶絶状態、と書きたかったのだが、さすがに鍛えられた皆さん。意外と「美味しい、美味しい」と食べていた。もちろん、なかには滝のように汗を流していた人もいたが。

 特筆すべきは某レコード会社の広報に勤務する女性。まさに平然と食べていた。それだけでなく、別に取り寄せた豆板醤と中国山椒の粉末を振りかけて食べる物凄さ。やはり辛さへの耐性は人によって違うものなのだなあ、と実感した。

 今回のお店では、事前にお願いすればいろいろとリクエストにも応じてくださるそうなので、ぜひまた食べに行きたいと思うのであった。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

DTPソフト雑感

 うちの会社は、作家のマネージメントをしつつ、ほかの仕事もいろいろとやっている。いちばんウェイトが大きいのは編集プロダクションっぽい仕事。書籍や雑誌に載せる図版を描いたり、対談などのテープから原稿をおこして構成したり、DTPソフトを使って書籍の版下データを作成したりしている。
 最後に挙げたDTP作業には、adobe社のInDesignというソフトを使っているのだが、これがけっこうくせ者なのだ。

 InDesignが登場するまえ、業界の標準とされていたDTPソフトは、QuarkXPressというソフトだった。非常に優秀なソフトだったのだが、日本語組版に難があった。もともと英語などの欧文を扱うように開発されたソフトなので、それも仕方がないのだが、やはり日本で商売をする以上、日本のユーザーの使い勝手がよいようにローカライズするのも大切なことではないのかな、と思っていた。
 結局、さまざまなサードパーティーから、プラグインというかたちでツールが供給され、ユーザーは自らの好みと必要に応じてプラグインをセットして日本語組版を行っていたのだ。

 そこに登場したのがAdobe社のInDesign。これももともとは欧文環境での使用を前提に開発されたソフトだったのだが、日本での発売を前に徹底的なローカライズを行った。その結果、いままでの業界標準ソフト、QuarkXPressとは比較にならないほど日本語に親和性の高いソフトとなって上陸したのだ。
 もちろん、登場した当初は動作も不安定だったし、要求するハードウェアのスペックもかなり高い状態だったので、最初から順風満帆とは言えなかったが、その使い勝手の良さは本物だった。私の周囲でも、一度でもInDesignを使った人は、みなQuarkXPressからの乗換えを検討したくらいだった。(実際には、ワークフローの問題もあって、全員が乗り換えたとは言えないが)

 その後、InDesignは2回のメジャー・バージョンアップ、数回のマイナー・バージョンアップを経て、さらに実用性を増していった。それにつれ、いままでQuarkXPressで作業をしていた編集部でも「うちもInDesignに乗り換えましたよ」という声が聞こえるようになってきた。

 で、大きな出来事が起こる。
 Adobe社は、自社の主力商品であるPhotoshopのメジャー・バージョンアップを契機に、自社製品のすべてを有機的に連携させる方針を打ち出した。これが、いわゆるCS(クリエィティブ・スイーツ)バージョンアップというやつで、PhotoshopはPhotoshopVer.8ではなく、Photoshop CSに、InDesignは3.0ではなくInDesign CSになった。
 問題は、このInDesign CSだ。
 たしかに機能は増えたし、使い勝手も良くなったという気はする。若干だが、動作速度(これは発売当初からInDesignの泣き所とされていた)も改善されていたと思う。だが。
 InDesign CSで作成したファイルは、過去のバージョンでのInDesignでは開けないのだ。ま、これは仕方がないにせよ、せめて過去のバージョンでも開ける形式で保存するくらい、考えてくれても良かったのではないか。
 事実、同じようにCSバージョンアップを果たしたIllustratorは、CSバージョンでも、過去の形式で読めるファイルへの書き出しをサポートしているのだ。

 印刷所などは、ようやくInDesignに対応しはじめたところも増えてきたなぁ、と感じられる状態で、いきなり「はい、いままでのバージョンのファイルは読めませんから」ということでは、あらたな設備投資を強いるだけのことになろう。
 業界標準のDTPソフト、QuarkXPressに挑んだInDesignを、なんとなく応援していた気持ちがあっただけに、このようなユーザー無視の姿勢が寂しく感じられるのだった。

| | コメント (2) | トラックバック (0)

美味しい地鶏を食べました

 昨日はT間書店の方にお呼ばれ。私の地元のお店を設定して頂いたのだが、正直、「うちの地元にはロクな店ないしなあ」と思っていた。ところが。
 実際に行ってみてびっくり。雰囲気も良いし、味もよい。比内地鶏の専門店ということで、料理が出てくるたびに仲居さんがいちいち説明してくれるので、会話が盛り上がっているときなどには、ちょっとだけ煩わしく感じたこともあったが、「どうしても一言、言っておきたい」くらいの料理であったことも事実。美味しい鶏料理を食べたいと思っている方、いくつか支店もあるようなので、ぜひお出かけあれ。(お店のwebサイトはこちら

 うちの会社は中野通りの桜並木に面しており、桜の花の頃は、窓の外が一面ピンク色に染まって見えるほど。(ちょっと大袈裟か)
 今年は花の時期にドイツへの取材旅行が入ってしまったため、一番よい時期を見逃してしまった。非常に残念。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

作家マネージメント事務所の日常

 あんまりドイツ旅行ネタが続くのも面白くないので、たまにはうちの会社の日常でも書いてみようか。
 一応、作家のマネージメント事務所が本業ではあるものの、そのほかにも編集プロダクションのような仕事もしている(そうでないと、オマンマが食べられない)ので、毎日、なんとなくバタバタしている。社員は私をいれて3名。零細企業も極まれり、といった感じ。
 雑居ビルの1フロアをすべて使った事務所なので、それなりに広さには余裕があるはずなのだが、なぜか狭い。少しでも空いたスペースがあれば、本が詰め込まれるからだろう。

 会社は中野にあるのだが、このほかに軽井沢に支所がある。これは、うちでマネージメントしている田中芳樹・赤城毅という二人の作家が、夏になると仕事場を軽井沢に移すため、連絡所兼監視所として設置しているもの。ここには、社員のうちで唯一の単身者が「軽井沢支社長」との肩書きをもらって赴任する。もちろん、支社長に手当などは付かない。

 中野に事務所を構えて良いところは、交通の便や食事の環境がかなり恵まれていること。
 おつきあいのある出版社にもすぐに行くことができるし、作家さんに来てもらう際にも新宿から1駅なのでわかりやすい。
 食事に関しては、和・洋・中・エスニック・飲み屋と、一通りのものは揃っているし、遅くまでやっている店も多い。もっとも、そのために体重が増えやすいのだが。

 問題は質の良い本屋がないこと。
 ながらく中野で唯一の大型書店だった、店内手書きポップで有名のH書店は、改装してから良くなったとはいえ、やはり床面積の制約で品揃えに難がある。いっぽう、昨年の今頃にオープンして、当初は私たちに大きな期待感をもって迎えられたA書店は、店員の教育がお話にならないほどお粗末なうえ、本の仕入れにも問題があるようで、新刊などほしい本が手に入った試しがない。
 贅沢を言えばきりがないのはわかっているのだが、もう少しなんとかならないのかな、と思ってしまう。

 とはいうものの、会社が生まれたのも中野だし、その後、10年以上この街で仕事をしてきたわけで、おいそれと動けないのも確かだ。よい意味で中途半端な街だと思うのだが、それがこの街の魅力でもあるわけで、これからもここでがんばっていくんだろうなあ。

 ちなみに、うちの会社のwebページはこちら

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ドイツ点描(4)

◆ジャガイモの話、続報
 4月9日付の書き込みを読んだ友人から、「ジャガイモの原産国は、新大陸といっても南米だよ」という指摘を受けた。彼は、以前、会社の仕事で南米チリに赴任していたことがあり、このあたりについては詳しいのだ。
 「ジャガイモの出自については、ペルー説とチリのチロエ説がある」そうだ。ちなみに、チロエというのは、プエルトモン(ここに彼が赴任していた)から1時間半くらいでいける、四国くらいの大きさの島だとのこと。このチロエ産のジャガイモは、メークインに近い感じの甘くて美味しいものだそうで。
(貴重な情報、感謝であります。>小野塚兄者)

 ドイツ料理のジャガイモもそうだが、その国ならではの料理だと思っていると意外に外来食材が使われていることに気付いて「?」となることも多い。
 先日、田中さんと話題になったのは、イタリア料理のトマト。トマトもジャガイモ同様、南米原産の植物。もともと、同じ仲間の植物だしね。
 と、いうことはトマト伝来前のイタリア料理っていうのは、果たしてどんな感じだったのだろう。
 私などには、どうしてもイタリア料理というと、トマトの鮮烈な赤というイメージしか浮かばないのだが。
 一説によれば、韓国に唐辛子を持ち込んだのも日本だそうだから、食材の伝播だけをテーマに研究をしてみても、かなり面白いのではなかろうか。

 以前、鹿児島出身の人から聞いたことがあるのだが、土地の古老は、美味しいモノを食べたとき、「琉球がちこう(近い)ごわす」と表現するそうだ。
 これは、琉球(沖縄)特産で、当時は高価なものだった砂糖をふんだんに使用した、甘いモノ=贅沢なモノ、高級なモノという連想からの表現だったらしい。
 なんとも心にすとんとくる表現ではないか。

 日本の食材が海外でもてはやされている、ということも多い。一時期は、日本と言えば味の素、というふうに考えられていたこともあるそうで、これもひとつの味の輸出と言えなくもない。化学調味料の輸出、ということで、ちょいと考えさせることではあるが。

 最近では、アメリカなどのバーベキューを楽しむ習慣のある国に、焼き肉のタレが人気のようだ。考えてみれば、あれが1本あるだけで、たいていの肉は美味しく食べられてしまうわけで、重宝するだろうなあ。

 自分自身が食いしん坊だということもあり、はるばる海を越えて美味しいモノを探しに行った先人たちの努力には、本当に頭が下がる思いだ。
 まだまだ世界には私の知らない美味しいモノがあると思うので、今後もいろんなところに出かけていって、積極的に食べ試しをしてみたいと思うのである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ドイツ点描(3)

◆ワイン&ケルシュビールの味
 ドイツでの食事の話をする場合、避けて通れない(いや、避ける気もないのだけれど)のが、ビールやワインなどのお酒の話。

 今回、取材旅行で訪れたライン川流域は、もともとワインの名産地ということで、非常に美味しいワインがあるようだ。あるようだ、と書いてしまうのは、私が体質的にワインを受け付けないから。聞くところによれば、以前のドイツでは食事のときに飲む酒はもっぱらビールで、ワインは食後酒として楽しまれていたそうだ。そのため、甘口のワインの需要が多かったらしい。

 だが、ドイツの気候は甘口のワインを作るのには不向きで、ワイン醸造家はワインの糖度をあげるために、大変な手間を掛けていたとのこと。手っ取り早く糖度を上げようと、ブドウ果汁に糖分を混ぜたこともあったというから、その必死さがわかる。
 ところが、食生活の変化にともない、食事といっしょにワインを楽しむ人たちも増え、徐々に辛口の白ワインが求められるようになってきた。もともと、ドイツの気候は辛口の白を作るのには適した気候。口当たりもよく、渋みも少ない非常に良質な白ワインが続々と作られるようになってきたとのことだ。

 いっぽうのビールに関しても、この地域には名物がある。
 大麦に、若干の小麦をまぜて上面発酵させたケルシュビールがそれだ。
 細めの円筒形をした小ぶりのグラス(200ccが一般的なようだ)に注ぎ、なんどもおかわりをして楽しむというスタイルは、あまり酒に強くない私にもありがたかった。なによりも美味しかったし。色は薄めなのだが、苦みもかるく、とても飲みやすかった。

 取材旅行中には、昼間からケルシュを楽しみ、ジャガイモと豚肉を喰らっていた。たいそう楽しかったのは確かなのだが、日本に帰ってから、まだ体重計に乗る勇気が出ないのである。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ドイツ点描(2)

◆ジャガイモの味
 「ドイツの食事といえばジャガイモ」というイメージがある。少なくとも、私はそう思っていた。ところが、ジャガイモというのは新大陸原産の食べ物なんですな。以前、田中芳樹氏が『バルト海の復讐』という作品を執筆しているとき、ハンザ同盟当時のドイツはジャガイモ伝来前で、食事もずいぶん現在のイメージと異なることを知った。

 もちろん、現在のドイツ飯に、ジャガイモが大きなウェイトを占めることは確かである。たいていの場合は、ゆでたジャガイモか、それを揚げたり焼いたりしたものが付け合わせとなっている。
 ドイツ留学歴があり、今回のドイツ取材旅行でも通訳兼ガイドとして活躍された赤城毅氏によれば、付け合わせの焼きジャガイモは、前夜に作ったゆでたジャガイモが残ってしまった場合、翌朝焼き直して食べる、というものらしい。いわば、冷やご飯で作った焼き飯みたいなものか。

 また、ジャガイモで作ったメインの料理もある。ライン川流域の郷土料理らしいのだが、小ぶりのジャガイモパンケーキを、焼くのではなく揚げてある。
 外側はカリカリとして、中はねっとり。付け合わせにはリンゴのソースなどが添えられていた。
 ジャガイモ自体の味が、日本のそれとは違うからか、どんな食べ方をしてもとても美味しく感じた。また、食べ方についても年季が入っているぶん、日本よりさまざまなバリエーションがあり、楽しむことができたと思う。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

ドイツ点描(1)

ドイツ点描(その1)
 ようやくドイツでの出来事を書こうと思う。
 とはいえ、今回の旅行の目的が、私が秘書を務める作家の取材だったため、自分の意志で行動したことはあまりなかった。また、私は技術屋あがりでして、ドイツの誇る歴史的建造物などへの造詣は、皆無といって差し支えない。
 そんな私の旅行での楽しみと言えば、やはり食べ物・飲み物でしかないわけだ。ドイツ文化についての記事は、検索すればいくらでも見つかると思うので、そちらに任せたと割り切った。

◆アップルワインの味
 いきなり話が旅行の最終日から始まるというのも乱暴か?ま、思いついたことを気の向くままに書いていくつもりなので、細かいことはご容赦いただきたい。
 帰国便のフライトが午後8時45分だったので、最終日はフランクフルトの街を探索することにした。飛行船のパイオニア、グラーフ・ツェッペリン伯の記念博物館があったので、そこを見学し(そこでもすばらしい出会いがあったのだが、後日にまわす)、その後、タクシーの運転手に「この街の名物を食わせる美味しい店に連れて行ってくれ」と頼んだところ、連れて
行ってくれたのが、ザクセンハウゼン・ノルト地区の「アップェルヴォイ・ワグナー」というお店。
 シュバイツァー通りから少し奥まったところにあるため、静かで落ち着いた店構えに見えるが、一歩なかに入れば、そこはそれ。日曜日の昼間ともあって、名物のリンゴワイン(アップェルヴォイ。エッベルヴァイと聞こえた)を楽しむ人たちでいっぱい。
 私たちも、もちろんこのアップェルヴォイを注文した。

 しばしのちに出てきたのは、おおぶりのコップになみなみ注がれた薄褐色の液体。いわば、薄く淹れた紅茶の色?という感じ。
 原料がリンゴということもあり、なんとなく甘そうなイメージを持っていたのだが、一口飲んで驚いた。口を付けた瞬間は甘く感じるのだが、その後は薄い酸味が広がるだけ。美味しいか、と聞かれれば美味しいと言えるが、自分から「美味しい〜」と言うまでには至らない、非常に微妙な感じ。
 それでもこぷこぷ飲んでいて、ふと気が付いた。これ、リンゴ酢を薄〜くうすめた味に似ているんじゃないだろうか。
beer.jpg

 考えてみれば、このアップェルヴォイ、リンゴの果汁を軽く発酵されたものだそうだから、リンゴ酢の一歩手前…というよりも、ずいぶん手前のものだと考えられなくもない。
 ガイドブックによれば、アップェルヴォイはいまだにその店の自家製の場合が多い、ということだから、フランクフルトにおいでの際には、ご自分の好みの店を探してみるのも楽しいのではないだろうか。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

移行しました

 以前から使っていた(と言っても、ほとんど更新していなかったのだが)ブログの調子がおかしくなったので、niftyがブログのサービスを始めたと聞き、移行してみた。
 低額とは言え有料のサービスなので、少しは期待できるかな、とも思うのだが。

 一応、自己紹介を。
 1968年生まれの今年で36歳。
 東京・中野にある零細企業の経営者。この会社は、現時点の日本では珍しいと思われる「作家のマネージメント事務所」をナリワイとしており、そのおかげでさまざまな面白いことを見聞きすることも多い。もちろん、面倒くさいことに巻き込まれることも多いのだが。(巻き込むことも多い。巻き込まれた人、すみません)

 移行前のブログでは、先月末から今月頭まで、所属作家(田中芳樹、赤城毅)の取材旅行でドイツまで行っており、その旅行記を載せていた。旅行記、と言ってもほとんどが食べ物のことばかりなんだが。
 すでに読んでくださった方には申し訳ないが、話の都合上、このドイツ食べ物紀行を再度掲載し、その後に新しいネタを書き込むことにしたい。

 今後ともよろしくおつきあい願いたい。

| | コメント (0) | トラックバック (0)

トップページ | 2004年5月 »