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ドイツ点描(1)

ドイツ点描(その1)
 ようやくドイツでの出来事を書こうと思う。
 とはいえ、今回の旅行の目的が、私が秘書を務める作家の取材だったため、自分の意志で行動したことはあまりなかった。また、私は技術屋あがりでして、ドイツの誇る歴史的建造物などへの造詣は、皆無といって差し支えない。
 そんな私の旅行での楽しみと言えば、やはり食べ物・飲み物でしかないわけだ。ドイツ文化についての記事は、検索すればいくらでも見つかると思うので、そちらに任せたと割り切った。

◆アップルワインの味
 いきなり話が旅行の最終日から始まるというのも乱暴か?ま、思いついたことを気の向くままに書いていくつもりなので、細かいことはご容赦いただきたい。
 帰国便のフライトが午後8時45分だったので、最終日はフランクフルトの街を探索することにした。飛行船のパイオニア、グラーフ・ツェッペリン伯の記念博物館があったので、そこを見学し(そこでもすばらしい出会いがあったのだが、後日にまわす)、その後、タクシーの運転手に「この街の名物を食わせる美味しい店に連れて行ってくれ」と頼んだところ、連れて
行ってくれたのが、ザクセンハウゼン・ノルト地区の「アップェルヴォイ・ワグナー」というお店。
 シュバイツァー通りから少し奥まったところにあるため、静かで落ち着いた店構えに見えるが、一歩なかに入れば、そこはそれ。日曜日の昼間ともあって、名物のリンゴワイン(アップェルヴォイ。エッベルヴァイと聞こえた)を楽しむ人たちでいっぱい。
 私たちも、もちろんこのアップェルヴォイを注文した。

 しばしのちに出てきたのは、おおぶりのコップになみなみ注がれた薄褐色の液体。いわば、薄く淹れた紅茶の色?という感じ。
 原料がリンゴということもあり、なんとなく甘そうなイメージを持っていたのだが、一口飲んで驚いた。口を付けた瞬間は甘く感じるのだが、その後は薄い酸味が広がるだけ。美味しいか、と聞かれれば美味しいと言えるが、自分から「美味しい〜」と言うまでには至らない、非常に微妙な感じ。
 それでもこぷこぷ飲んでいて、ふと気が付いた。これ、リンゴ酢を薄〜くうすめた味に似ているんじゃないだろうか。
beer.jpg

 考えてみれば、このアップェルヴォイ、リンゴの果汁を軽く発酵されたものだそうだから、リンゴ酢の一歩手前…というよりも、ずいぶん手前のものだと考えられなくもない。
 ガイドブックによれば、アップェルヴォイはいまだにその店の自家製の場合が多い、ということだから、フランクフルトにおいでの際には、ご自分の好みの店を探してみるのも楽しいのではないだろうか。

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