コンタクト・ジャパン6、終了
二泊三日で行われた「コンタクト・ジャパン」も、無事に終了。さきほど自宅に戻ってきた。
今回のイベントでは、参加者が6つのチームにわかれた。それぞれのチームには、チームが創造することになる知的生命体が進化した惑星のデータと、その知的生命体の「属性」が条件として与えられ、各チームは、その条件を満たす知的生命体の外見を含めた生物学的特徴や社会的性質を考察する(でっちあげる)ことが求められた。
また、それぞれの惑星に、別の星から知的生命体が来訪する、という設定でファースト・コンタクトを疑似体験してみた。
まえにも書いたが、このイベントは本当に「実際に参加してみないと面白さがわからない」もの。
ひとつの知的生命体を創造するためには、それらの生命体が発生・進化してきた惑星の環境を考えなければならず、そのためには物理学や天文学の知識が必要とされる。また、設定された惑星の自然環境下(たいていの場合、スタッフが用意するのは大人しい地球型惑星などではない)で進化する生物を考察するためには、生物学の知識やセンスが求められる。さらに、これらの生命体が文明を獲得する過程を考えるためには社会科学全般の知識。その知的生命体が恒星間飛行を実現したとするならば、それらの宇宙船を考えるための科学・技術に関する知識などなど。
まさに総合的な知識やセンスを求められるイベントだと言えるだろう。実際に今回の参加者・スタッフのなかには、現役の技術者や物理学者、さらにはSF作家も参加している。
とはいえ、これらの専門知識がなければ楽しめないものかというと、それも大間違い。
自分たち地球人以外の生命体に「なりきって」行動を決めるという体験は、なかなか他では得られないものだ。これは楽しい。
また、私たち地球人、さらには日本人のなかでも、きちんとしたコミュニケーションをとることはなかなか難しい。大きな声では言えないが、ファースト・コンタクト・シミュレーションの参加者のなかでも、つき合いにくい人というか、あまりおつき合いしたくない人はいる。でも、そういう人とも共同で作業をしていかねば世界設定作業が進まない現実を考えれば、「なんとかうまく付き合う」方法を考えていく必要がある。
こういったことも、このイベントの副次的作用なのかなあ、などと考えつつ、会場から自宅までの道のりを帰ってきたのだった。
いやぁ、楽しかった。スタッフの皆さん、本当にお疲れ様でした。
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