切れ味、絶妙。
「ライトノベル☆めった斬り!」という本。
発売日に自宅近くの書店で購入してはいたのだけれど、なかなか読む時間が取れずにいた。今日は朝からしとしと雨が降っていたので、足で子どもの相手をしながら読む。
まだPart.3の途中までしか読んでいないので、なんとも言えないのだけれど、ライトノベルという本のジャンルにふさわしく、この本も同時代性が強く出ている本だと感じた。いわば、私くらいの年代の読者が、「あー、あった、あった」と言いながら楽しむコトの出来る本。
もちろん、ノスタルジィに囚われているわけではなく、後から振り返るがゆえに冷静な分析が出来る好例とも言うべき良書である。そもそも、大森望氏と三村美衣氏が対談を行う過程で、そのような安直な本造りがなされるはずもなく。
現在、隆盛を誇っているライトノベル業界。その黎明期からこの業界に注目し、さらには現在もそれらのジャンルをウォッチしている両氏だからこそ、語れることが多くあるわけだ。
この業界には、私も仕事がら、一通りはチェックしているのだけれど、やはり出来る人は見る視点が違うんだなあ。
いまは田中芳樹氏の秘書として、『アルスラーン戦記』執筆開始当時の話などを聞くことが出来る立場になったのだが、やはり当時の流れは和製ファンタジーというものには懐疑的だったようだ。さらには「カタカナのタイトルはやめて下さい」と強く言われ、仕方なく「〜アルスラーン戦記〜 王都炎上」に落ち着いたそうで。昨今のライトノベルのタイトルを見ると、ずいぶん時代が違ってきているのだなあ、と思ってしまう。
さて、もう少し、続きを読むことにしよう。
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