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いよいよ……

 『アルスラーン戦記』の執筆は順調に進んでいるようす。今日は、第一回目の原稿受け渡し。これを私たちは「初荷」と呼んでいる。当初のペースよりも、ほんの少しだけだけど早く渡せたようで何より。
 今回の光文社カッパ・ノベルス版では、いままでの角川文庫版に比べて、原稿の枚数が多くなる。これが物語にどのように影響してくるのか、それは終わってからのお楽しみというところかな。

 横山さんの新作『遠き曙光』第1巻も、先週末から書店に並んでいるようだ。上下巻でひとつの会戦を扱う試みを二回続けたあと、満を持しての新作長編となる。米軍の先制奇襲攻撃により、呉・柱島泊地に投錨していた主力戦艦を4隻撃沈破された日本。史実とは正反対の太平洋戦争が描かれる意欲作となる。
 横山さんは、すでに2巻目の第1稿を完成させている。
 どうぞお楽しみに。

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駄目だ、ウィルコム。

(以後に出てくる社名は、すべて実名。ただ、この書き込みはあくまでも私の個人的な立場で書いてます。念のため。)

 最初は怒った。ついで呆れた。最後は笑うしかなかった。

 今年の2月に「DDIポケット」から社名変更して「ウィルコム」になった携帯電話会社がある。私はDDIポケット時代から、PHS方式の端末を使用していた。
 コンパクトなうえに、意外と(と言っては失礼だが)サービスエリアも広く、重宝していた。
 さらに、ウィルコムになってから開始したサービス、AIR-EDGE[PRO]は、通信速度も大幅にアップしたということだった。新しモノ好きの私としては、さっそく端末の機種変更を申し込むことにした。

 ウィルコムのwebページに行ってみたところ、端末の機種変更がオンラインで手続きできるらしい。素晴らしい。さすがに先端を行くIT企業だ。
 実際の手続きは、協力会社の「MCダイレクト事務局」というところが総括しているらしく、ウィルコムのwebで「機種変更」を申し込むと、このMCダイレクト事務局のwebに飛ぶ。

 いろいろと検討した結果、やはり一番かっこいい、NECインフロンティア社製のAX510Nに変更することにした。さっそく、PDFファイルで用意されている機種変更申込書に記入、捺印し、MCダイレクト事務局にFAX。代金は「銀行振込」を選択した。ただ、回線の契約年月で機種変更の手数料が変わるということなので、折り返しいくら振り込めばよいのかを教えて欲しいむね、機種変更用紙といっしょにFAXを送った。
 これが、3月24日(水)。

 すぐに振込金額の連絡がくると思ったのだが、週があけても連絡がない。
 しかたがないので、こちらからMCダイレクト事務局に電話をしてみたのだが、ずーっと話し中。延々と話し中。
 その後1週間(マジ)、仕事の合間に時間を見つけて何度掛けてみても話し中なので、さすがに問題だろうと思い、焦り始める。しかも、機種変更の申込書に「銀行振込の場合は、入金が確認されてからの発送となります。」と書いてある以上、このままでは肝心の端末はいつまでたっても送られてこないことになる。

 こりゃあ、こっちで動くしかないわな。と判断して、MCダイレクト事務局の指定口座に端末代金と手数料として、こちらなりに計算して出した金額を振り込むことにした。過不足があったら、あとで調整すればいい、と思ったのだ。これが4月4日。

 さて、今度こそ送られてくるだろうと待ったのだが、やっぱり端末は送られてこないし、電話一本かかってこない。
 いつのまにか4月もなかば、12日になる。ここに至って、さすがの私も不信感がつのり、ウィルコムのユーザーサポートに電話をしてみた。
 MCダイレクト事務局と違い、こちらはすぐに電話がつながる。
 こちらの名前と要望を伝え、しかるべき対応を願ったのだが、「MCダイレクト事務局が、どのようにお客様に対応しているか、こちらとしては判りません」と繰り返すばかり。うーん、筋としてはそうなのかも知れないけど、やはりウィルコム社が委託した以上、そのあたりの指導はちゃんとやって欲しいなあ。
 結局、応対してくださったサポートセンターの女性Nさんが、「MCダイレクト事務局に、こちらに連絡するよう伝えてくださる」と約束してくださったので、お願いして電話を切った。

 ところがところが。やっぱり電話もかかってこなければ、FAXもこない、メールも届かない。もちろん、端末など送ってくるはずもない。
 こうなったら、こちらももはや諦めムード。
 とはいえ、機種変更手数料としてMCダイレクト事務局に振り込んでしまったお金だけは、会社の口座から出ているだけに返してもらわなければ、私が税理士さんに怒られてしまう。
 念のため、MCダイレクト事務局に電話をしてみたのだけど、やっぱり話し中だったので、ウィルコム社のユーザーサポートに電話する。
 今度、応対に出てくださったKさんは、どのような経緯かをすぐに飲み込んでくれた。感激。ま、本来、これが当たり前なんだけどね。

 で、Kさんが言ってくださったのだろう。すぐその日(4月15日)の午後、ウィルコム社の営業開発部のS氏から電話があった。
 聞けば、調べてみたところ、MCダイレクト事務局に、わたしの機種変更の申込書が届いていなかったとのことだった。へぇ〜。で、先方でも4月4日に振り込まれたお金が、どこからなんのために振り込まれたのかを不審に思っていたらしい。へぇ〜。
 S氏が言うには、もういちど、機種変更の申込書をFAXしてもらえたら、すぐに端末を送るということだった。
 12日にユーザーサポートに掛けた段階で、なぜこの対応が取れなかったのだ、とか、いろいろと言いたいこともあったのだが、延々と使えない回線にお金を払っているのもイヤなので(言い忘れたが、3月末の段階で、いままで使っていた端末は使用できなくなっていた。S氏の言うことが本当ならば、こんな措置は取れなかったはずで、これも変な話なのだ)、すぐに端末を送ってくれるのならば、今回のことは水に流そうと思い、あらためて機種変更の申込書をFAXしたわけだ。

 ところがところがところが!
 21日になっても端末が来ない。さすがの私も、もうすっかり諦めムード。
 S氏に「もう解約するから、解約するための書類と、端末手数料の返金をお願い」とFAXした。そうしたら、今日(22日)になって、今度はS氏の上司、J氏から電話がかかってきた。

 その内容たるや、もうこの会社は信用できないなあ。と納得させるものだった。頭の中で、長介さんが「だめだコリャ」と呟くのがはっきり聞こえたもん。
 「もう一度チャンスをください」などと、北島マヤのようなセリフを言うJ氏だったが、さすがの私も付き合い切れない。解約書類の送付先と、手数料の返金先口座を書いた紙をFAXしたのだけど、さて、解約書類はいつ頃届くのかな。
 いままでの経験から言うと、5月中旬は過ぎると思うなあ。

 いやはや、こんなサポート態勢しか出来ないウィルコムとの付き合いはやめたほうがいいね。ホント。都内だったらHOTSPOTなどの無線LANアクセスポイントも多くなってきているし。
 とはいえ、軽井沢や大阪など、出張が多い私には、PHS端末は便利だったんだけどねえ。DDIポケットの頃は良かったなあ。ふぅ。
 
 

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夢枕獏先生と田中さんの対談

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 今日は田中さんと一緒に、護国寺の講談社までお出かけ。
 本の情報誌「ダ・ヴィンチ」の企画で、夢枕獏先生との対談があったのだ。
 私は、夢枕先生には初めてお目に掛かったのだが、本当に良い方だった。対談のテーマは、コミックス化される小説について、原作者の立場から語るというものだったのだが、話はそれだけにとどまらず、マンガの歴史や自らのマンガ歴について、あまり普段では聞くことの出来ない話が展開して、横で聞いているだけでも、とても楽しい対談だった。
 この対談の模様は、6月6日発売の「ダ・ヴィンチ」7月号に掲載されるとのこと。
 楽しみにお待ち願いたい。

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じゃ、今度は作る方の話

 食べ物の話題のつづきで、食べるほうから作るほうを考えてみる。いわゆる「料理好き」なのは、ダントツで横山信義さんだろう。美人の奥様も料理好きだということなのだが、それ以上に横山さんは料理好き。男の料理というと、わざわざ特別な食材を買い込んで凝った料理を作ったあげく、後片づけは何もしないという「自己満足の道楽」的なイメージがあるが、横山さんの場合は、毎日のお総菜からハレの日のスペシャル料理まで、かなり広いレパートリーを誇っている。
 実は私も料理が趣味で、毎日の家族の献立から私が会社に持っていく弁当まで自分で作っているのだけれど、横山さんにはとてもとてもかなわない。料理はセンスが物を言う世界なので、こればっかりはいくら努力してもダメなんだろうな。

 東京郊外の一軒家に、たくさんの猫といっしょに暮らしている三木原慧一さんも、それなりに料理はするようだ。彼の場合は自分の食べるものは自分で作ろうというシンプルな理由らしいのだが、男女を問わずそういう場合には外食を選択する人も多いので、やはり好きなんだろうと思う。
 彼の場合はけっこう集中して原稿を執筆するらしく、あらかじめカレーやシチューを作り置きしておいて、あとはそれを食べ続けながら一気に原稿を書いてしまう、などというコトもするようだ。カレーなどはたくさん作った方が美味しく出来るわけで、執筆時間の確保と味の追求を両立させた、素晴らしい作戦だと言えるだろう。

 三木原さんと同じく、一人暮らしの赤城さんも、食事は自分で用意しているらしい。自炊と外食をうまく組み合わせてバリエーションを付けているようで、軽井沢滞在中には田中さんと一緒にご飯を食べることも多いみたい。
 もともと赤城さんはドイツに数年滞在した経験があるくらいで、西洋料理(いわゆる洋食も好きなようだが)には舌が肥えているようだ。私も、いろいろと美味しい店を教えてもらった。ワインなどにも造詣が深いようで、なんとも優雅な独身貴族(死語か?)生活を堪能している赤城さんだが、西洋料理はカロリーが多い。そろそろ身体にも気を付けて欲しいなあ、などと思うのであった。

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食べ物の好き嫌い

 うちの会社に所属する作家のうち、食べ物の好き嫌いがいちばんはっきりしているのは田中さんだろう。まず、茄子がダメ。焼き茄子、煮物、炒め物、どんなかたちにしてもダメ。福神漬けに入っている細切れの茄子でもダメだというのだから徹底している。私にしてみれば、茄子はほとんどが水分なわけで、たいした味もないだろうと思うのだが、意外と茄子が嫌いという人は多いようなので、なにか別の要素があるのだろう。
 田中さんがダメなものは、ほかにもある。キノコ類はほぼ全滅。タケノコも進んで食べようとはしない。要するに「食感を楽しむ」系の食べ物は苦手だということらしい。あとは「面倒くさい食べ物」は嫌がる傾向が見られる。秘書になって10年弱、いろんなところに連れて行ってもらったが、いまだに「蟹を食べに行こう」と誘われないのは、きっとこのせいだと思われる。
 ただ、そのあたりを除けば田中さんは、こと新しい味を探求することには熱心なタイプだと思う。私は気に入ったモノならば、毎日同じモノを食べても文句をいわないタイプなのだが、田中さんは同じモノを食べるくらいなら、ちょっと歩いたとしても新しい店を開拓しよう、というタイプ。一人暮らしが長かった(現在も夏の間は一人暮らしだし)ということもあるのだろうが、一人でふらっと新しい店に入ることを厭わない。軽井沢は、けっこう店の新陳代謝が多く、美味しい料理を出すので去年は足繁く通った店が、今年は営業しなかったなんてことも多い。逆を言えば、それだけ多くの新規店がオープンしているわけで、順に試していったとしてもけっこうな時間が掛かるほど。
 こういう場合、私だったらガイドブックを見たり、いまだったらネットで評判を調べたりして見当を付けるのだが、田中さんの場合はいきなり入ってしまう。「当たり!」と教えてくれる場合も多いが、「はずれだったよ~」と電話してくることも多いので、それなりにスリリングな様子。ガイドブックなどを当てにしないということは、それだけ自分の舌に自身があると言うことで、それはそれでかっこいいことなんだけどね。

 やっぱり好き嫌いはないほうがいいと思うなあ。

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遠方よりのお客様

 中国での反日行動が大きく報道されているが、先週の末、日中文化交流協会の招きで来日した「中国文学芸術界聯合会代表団」の馮驥才氏と趙平氏が事務所にやってきた。馮驥才氏に「せっかく日本に来たのだから、日本の作家さんと交流したい」と言われた日中文化交流協会の方が、いろいろと考えた結果、中国文学に素材を得た作品を数多く書いている作家として田中さんを思いついたらしい。

 田中さんはとても楽しそうだったけど、こっちはかなり緊張した〜。
 馮驥才氏は日本でも作品が翻訳出版されているそうだが、どうにも不勉強な私は知らなかった。

 日中の出版事情や、お互いの執筆作品について(通訳さんを介してではあるが)話が弾んだのだけど、出版部数となるとやはり田中さんの方が多かった。
 「『銀河英雄伝説』の部数はどれくらい出たのですか?」と聞かれたので、「総計1億部くらいかなあ」と言ってみたかったのだけど、先に田中さんが答えちゃったので言えずじまい。
 白髪三千丈の国なんだから、それくらい言っても大丈夫だと思ったんだけどさ。

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昨日は休日出勤

 昨日は久しぶりの休日出勤。図版仕事が終わらなかったのだ。いつも思うのだが、なんでもう少し早くから仕事に掛からなかったのだろうねえ。きっと、次の仕事のときも思うのだろうけど(笑)。

 ずりずりと図版を描いていたところに田中先生が来る。「いやぁ、居るとは思わなかったよ」と。私だって来たくはなかったです(泣)。
 今度、講談社ミステリーランドから出る新作『ラインの虜囚』のイラストは、ツルケンこと鶴田謙二先生に描いていただくのだが、そのための資料をコピーして来てくれたのだ。こういうビジュアル資料を揃えているのも田中さんの強いところ。さらにいえば、記憶力も凄いので、「××という時代の△△について知りたいのですけど」というと、「じゃあ、●●という本に書いてあるから今度持ってきてあげる」と言ってくれる。やっぱり頭の出来が常人とは違うのだろうね。

 明日からは、また忙しい日々が始まる。体調をきちんと管理して頑張っていかねば。

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節制生活その後

 医者に脂肪肝からくると思われる肝機能低下を指摘され、少しは体重を落とそうとはじめた節制生活だが、開始から2ヶ月近くを経過して、どうやら踊り場にさしかかっているようだ。
 以前はどんどん減っていた体重が、ここ2週間ほど横ばい状態。これが噂に聞く「停滞期」なのかあ、と改めてダイエット本を読み直してしまった。
 まぁ、73キロあった体重が67キロ台に落ちただけでも御の字なのだが、67キロのまま2週間……となると、さすがに「なんとかならんもんかな」と思ってしまう。
 停滞期というのは、身体が「飢餓状態」になっているらしく、少しの栄養でも効率よく取り入れるらしいので、ここで油断することも出来ない。今週は仕事が忙しくなりそうで、夕食も外食が続きそう。せっかくここまで頑張ったのだから、もう少し続けてみようと思う。

 あ、ちなみに外見だが、多少腹回りの肉が落ちたくらいで、いちばん落ちて欲しい顔の肉はまったく落ちず。うーむ。

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出会いと別れ

 今日から新年度。入学や就職などで新たな生活を始めた方も多いことと思う。実りの多い一年でありますように。

 出会いがあるいっぽうで、別れもある。
 3月末でサービスを停止したのが、Nifty(@nifty)のパソコン通信サービス。私がNiftyのIDを取得したのは18才の時だと記憶しているので、ずいぶん昔のことになる。最近はインターネット環境が整ったこともあり、あまり利用していなかったのだけど、昔は毎晩のようにチャット(RT)を楽しんだモノだ。
 パソコン通信をしていなければ、いまの仕事にも就いていないことは確かなわけで、それだけでも私としては感謝せねばならない。

 また、新宿を中心に展開していた喫茶店「談話室 滝沢」も昨日で店を閉めた。開業当時は従業員はすべて寮から通い、行儀作法をみっちりと仕込まれたとのことだが、やはり時代の趨勢で寮を敬遠する従業員も増え、アルバイト店員の比率もあがったことで、社長が理想とするサービスを提供できなくなったのが閉店の理由らしい。近年、あまり聞くことのないくらい一本筋の通った話だ。
 とはいえ、しばしば打ち合わせに利用していたモノの身としては、「このあと打ち合わせを何処でやったらいいんだろう」と考えてしまうのも事実。
 誰か、新宿で打ち合わせに向く喫茶店を始めないかなあ。

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