長者番付、廃止
高額納税者公示制度、いわゆる「長者番付」が来年から廃止されるそうだ。
そもそも、「あの人はずいぶん稼いでいるのに、税金を払っていないようだ」と、第三者が「監視」させるために創設された、いわば密告奨励制度なのだそうで。
昨今の個人情報の保護の流れからも、公示することにより生じる問題を無視出来なくなったらしい。当たり前だ。
だいたいが、この「番付」に載った人というのは、高所得者のなかでも(あるていどは)正直に所得を申告し、納税を果たした人だ。先日、逮捕された堤氏の例をひくまでもなく、もっともっと稼いでいるはずなのに税金を払っていない人は、ほかにもたくさんいるわけだ。一市民としては、税務署にはそちらの方に対する対策をしっかりやって欲しいなあ。
私たち小市民の小さな財布からコツコツ税金を取るよりは、そういう人からガッポリ取った方が効率もいいと思うしね。
そういえば、田中さんが『銀河英雄伝説』で、はじめて長者番付に載ったときのこと。某新聞社から電話が掛かってきたそうだ。
「えーっと、あなたはどんな小説を書いているんですかね?」と。
田中さんにしてみれば、仕事場の電話番号を調べる手間を掛けるなら、近所の本屋に出かけていって一回りするくらいの手間を掛けてもいいだろうに、と思ったらしい。
その横着な記者さん、きっと今はインターネットの検索だけで、すべてを調べた気になっているんだろうなあ。
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