消えたペンだこ
さきほど、ちょっとした手紙を書いていた。ふだんの書類はワープロで書くのだが、人にあてての手紙は万年筆またはペンを使って書くのが私の流儀。
日頃の無沙汰をわびつつ、用件をしたためて出来上がり。
ふと見ると、右手の中指にくっきりしたペンの跡がついていた。
私は筆圧が高いので、自然とペン軸を支える指にも力が加わることになる。そのため、以前、仕事で技術屋をやっていたときには、巨大なペンだこが出来ていた。
この仕事に変わって、図面を引くこともなくなり、書類などはワープロやエディタで書くのがもっぱらになり、いつしかペンだこも消えていた(らしい)。
らしい、というのも、ペンだこが消えていることに気付いたのが、つい先ほどだったから。
考えてみれば、当時は毎晩おそくまで残業して、ドラフタ(製図板)の前で呻吟していたもんなあ。
もう一度、あの仕事に戻れと言われても、ぜったいに無理なのは確かなのだけど、慣れ親しんでいた巨大なペンだこがいつの間にか消えていた指を見て、漠然とした寂しさを感じたのも事実なのだ。
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コメント
ミステリのタイトルみたい。
「消えた魚の目の怪」
「消えた水いぼの謎」……
冗談はともかく、私も原稿用紙にボールペンでテープ起こししてたころはすごいペンだこでした。今は目がちかちかしてきたら休み時だけど、当時は腕が動かなくなったらおしまい、だったんだよね。時は流れた。
投稿: なかの | 2005年6月10日 13時37分