小説塾スクーリング
今日は、うちの会社が主宰する「らいとすたっふ小説塾」のスクーリング。
いつもより出席者が少ないとはいえ、25名近くの受講生が集う。講師は、現在、もっとも勢いのあるライトノベル・レーベルで編集実務を担当している友人にお願いした。これまでの講師(一般ノベルスの編集長)とは、まったく違う本作りの考え方に、けっこう戸惑いを感じた受講生もいたようだったが、これがライトノベル業界の現実である。
すでに飽和状態とも思えたなかに、去年から今年にかけて続々と立ち上げられた新レーベルが参入してくるのだ。戦国時代よりも過酷な生き残り合戦が展開されるであろう……と、ここまでは私も予測していたのだが、あにはからんや、すでに戦いの帰趨は見えつつあるとのこと。なんという熾烈な戦場なのか。正直、私には到底、関わり合うことも出来ないほど「熱い」シーンなのだろう。
そもそも、従来レーベルの編集部が、文字通り汗水涙と引き替えに得たノウハウを生かし、さらに血の出るような努力を続けることで、ようやく成立しているライトノベル出版業界を、表層だけを見て活況の分野だと思いこみ、たいした覚悟もせずに新規参入したのであったとすれば、早晩、手痛い目に遭うことは必定だと思う。
もちろん、既存レーベルのなかでも、現状に安住し、読者を軽視するような考えをもったとするならば、そのレーベルの見通しは暗いと言わざるを得ない。どのジャンルでもそうなのだが、やはり読者をきちんと把握し、その読者にどのような小説を投げ続けていくか、を、編集者は考え、実行していくことが重要なのだと思う。
午後の数時間ではあったのだが、なんとも濃い時間を過ごすことが出来た。
出席された受講生の皆さん、お疲れさまでした。次回のスクーリングにも、ぜひ出席してください。
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