たまには新聞でも……
最近、新聞を購読していない人が増えているという。理由を聞くと、ニュースはネットで見られるから充分、ということだ。
確かにそうかも知れないなあ。と思う半面、それでいいのかな。とも思う。
一般的なネット・ニュースは、見出しがずらりと並んでいる。そのなかで興味のある項目をクリックして本文を読むわけだ。なかには、あらかじめ登録しておいた自分の興味のあるジャンルのニュースだけをまとめておいてくれるサービスもあるらしい。実に効率的だ。
ただ、この「効率的」というのが、意外にクセモノだったりする。
新聞は、あれだけの大きさがあるものだけに、バッと拡げて読むと、自然に幾つかの見出しが目に入ってくる。そのなかには、自分の興味のあることもあれば、ないこともある。時間がないときは、興味のある項目だけを読むのかも知れないが、少し余裕のある朝、さらにいうと、暇な朝などは、ふだん興味がないコトもちょっと読んでみようか、という気になるものだ。
実は、こういう「ちょっと読んでみようか」というのが、意外に大事だったりするものなのだ。
田中さんなども、昨日の「ドラキュラ・ランド」で判るように、けっこう新聞からハナシのネタを拾っていたりする。もっとも、「ドラキュラ・ランド」だけでは、文字通り、ただのネタで終わってしまうんだけど(笑)。
このあいだ気が付いたんだけど、この「ちょっと読んでみようか」という感覚は、ちょうど百科事典を読んでいるときの感覚に近いんだな。
なにかを調べようとして百科事典を開いて、見出しを目で追っているうちに、なにか面白そうな単語を見つけて読み始めてしまい、そのうちに何を調べようと思ったのかを忘れてしまった、というような経験はないだろうか。
非効率と言われれば、それまでのハナシなのだけど、たまにはそういう寄り道があってもよいのではないかなあ。という気がする。
世の中は、いろんな要素、要因が絡み合って動いている。意外なところで、意外なつながりがあるということも多い。
たまに新聞を隅から隅まで読んでみると、そういった意外なつながりが目についたり、まったく興味がないと思っていたことが、実は自分の得意分野の延長で捉えられることだったり、という意外な発見があったりする。
新学期、新年度がはじまって、そろそろ落ち着きも出てきた頃だと思う。
ぜひ、今日は新聞を手にとって、隅から隅まで読んでみては如何だろうか。
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