子どもを本好きに育てるには。
先日の「うつのみやこども賞」の会場となった宇都宮市立図書館で、授賞式が始まるのを待っていたとき、上品なご婦人から、今日はここで何があるのか、と尋ねられた。本来ならば、主催団体の皆さんに取り次いで、きちんと説明をしていただくべきだったのだろうけど、私から簡単ながら説明をさせていただいた。
そのご婦人、非常に感心されたようで、「ほんと、いまの子どもたちは本を読みませんものねえ。本を読ませるには、どうしたらいいんでしょうねえ」と言いつつ、帰っていかれた。
で、自分なりに考えたのだけど、本好きの子どもに育てる方法として、いちばん手っ取り早いのは「親が本を読む」ことだと思いついた。
考えてみたら、私の家にはつねに本が転がっていたし、両親も本を読んでいた。そういう環境にいると、本を読むのが当たり前のようになってしまう。家にあるいろんな本を読んでいるうちに、だんだんどんな本が自分の好みに合うのかが判ってくるし、そうなると、ますます本を読むのが楽しくなる。という循環。
でも、これってほかの分野でも言えることなのではないかな。両親がスポーツを楽しんでいる家に育った子は、スポーツに親しみやすい環境にある、と思うし。
だから、「子どもに本を読ませるには、親が読書を楽しむのがいちばんですよ」と、宇都宮でお会いしたご婦人に言いたいんだけど……まさか、このブログは読んでいないだろうしなあ。
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コメント
親が自分の子を読書好きにしたいと意図するならば、現実的にはそれがいちばんの近道なんだと思います。例外的には私んちみたいに、家族の誰も本を読まない、ってケースもあるけど。親戚からむりやり譲られた「世界文学全集」の一揃い、きっかけはそれで充分でしたから。
ちょっと関係ないけど、先日深夜TVの特集で、子供の喫煙について取り上げていました。親が家庭内で常に喫煙を続けている場合、その子供たちはかなりの割合(ほぼ全員と言ってよいほど)思春期以前に喫煙を始めるそうです。
子供の「育ち」において、大人の果たす役割には、「今」も「昔」もありはしないのですね。
投稿: なかの | 2006年5月27日 00時19分
あー、良いことも悪いことも親を見本にするっていうことなんでしょうねえ。親の責任は重大ですわ。
ここで大事なのは、親がクチで言うだけでは子どもは動かない、ということでしょう。実際に親がやっていることを子どもは真似するわけでして。読書にしても、スポーツにしても、はたまた喫煙にしても、親が楽しそうにやっているのを見たら、子どもも「やってみたい」と思うんでしょうね。実際、私もそうだったような気がするし。
まさに、子どもは親の背中を見て育つわけですね。
投稿: 安達裕章 | 2006年5月27日 06時29分