モノは大事に使おうよ
高専3年(ただし二回目)の頃、夏休みを利用して中国に行き、一人旅をしゃれ込んだことがある。いまにして思えば、我ながらずいぶんと思い切ったことをしたもんだ。中国語もほとんど出来ない状況で、それなりに楽しんで帰ってきたのだから、きっと若かったんだろうね。
香港から広州に入り、飛行機でウルムチに行き、シルクロードをたっぷり堪能したあと、北京に行った。
北京の宿は、ラマ教寺院の雍和宮の近所。さっそく見に行ったのだけど、驚いたのは地下鉄の「雍和宮」駅が、この建物の塀を掘り抜いて作られていること。これ、日本で言ったら「東大寺」という駅の入り口が、東大寺の塀に大穴をあけて作られているみたいなもん。
いくらなんでも、こりゃ~マズイんでないか、と、現地で仲良くなった北京大学の学生さん(もちろん、中国人)に聞いてみたら、「この建物は1750年くらいのモノですから、新しいですよ。歴史的価値なんてないっす」と言われてしまった。
そのときは、うーん、そういうモンかのぉ。と思っていたのだけど、改めて考えてみれば凄い話だ。
最近、長江に掛かる大きな橋に、水面からの高さが低すぎて大型船が下をくぐれないという問題が出たところ、専門家が「じゃあ、爆破しちゃえ」と発言して話題になっているようだけど、なんだか根っこは同じようなところにある気がする。
せっかくあるものなんだから、大事に使おうよ。
そうそう。
橋といえば、東京の隅田川に掛かっている「勝鬨橋」を、もういちど開こうというプロジェクトがあるらしい。これ、是非とも実現して欲しいなあ。やっぱり、開くところを見たいもんなあ。
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