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軽井沢に行ってきました。

 昨日は軽井沢まで日帰り出張。
 まずは、現在執筆中の『アルスラーン戦記』の原稿受け渡しに同席しました。
 今回は、ちょっとまとまった量の原稿となりましたので、光文社の編集さんも嬉しそうでした。もちろん、まだまだ気を抜くことは出来ませんけど(笑)、おおむね順調な執筆ペースと言って良いでしょう。

 そのあと、理論社のwebサイトで連載している「田中芳樹のブックガイド~とっぴんぱらりのぷぅ~」の収録作業。
 これ、田中さんがいままで読んできた本のなかで、ぜひ今の若い人にも読んで欲しいという本を紹介するというもの。今回も「書かれたのは昔なのに、いまだに読み継がれている物語」が取り上げられてます。タイトルだけは知っているのに、ちゃんと読んだことがない物語というのは、誰にでもあると思います。そんな「有名な話」をあらためて読むきっかけになってくれると嬉しいですね。

 『帝都探偵物語』を快調に執筆中の赤城さんにもお会いして、これからのスケジュールなどの打ち合わせもすることが出来ました。ずいぶん間が開いてしまいましたが、久しぶりに十三郎たちの活躍を読むことが出来そうです。

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風邪をひいてました。

 ここ1週間ほど、タチの悪い夏風邪を引き込んでしまい、ヨロヨロしていました。
 そのため、更新が遅れてしまいました。申し訳ないです。

 現在、田中さんが執筆中の『アルスラーン戦記』ですが、今日、第2章を編集さんにお渡しすることになります。おおむね順調と言って良いのではないでしょうか。
 前巻のラストシーンは、魔軍の大軍団がペシャワール城に押し寄せるところでした。まさか、あのまま「ペシャワール城陥落!」なんてことにはならないと思うのですが、さて、どうなりますやら。

 あと。
 徳間書店で新創刊された「COMIC リュウ」。いろいろと面白い企画が目白押しで、私も愉しく読ませていただきました。
 中とじの月刊漫画誌ということで、ちょっと珍しい感じもしますけど、売れるといいですね。
 10月19日発売の第2号から、道原かつみさんの『銀河英雄伝説』もはじまります。
 これは、以前、「Chara」誌で連載されていたものの続き、というわけではなく、『銀河英雄伝説』のなかで道原かつみさんが「描きたいな」と思ったエピソードを数話形式でコミック化するという企画です。最初はどのエピソードを取り上げられるのか、私も楽しみにしています。

 更新をさぼっているうちに、いろいろとニュースが溜まってしまいました。
 なるべく早めにお伝えするように頑張りますので、どうぞよろしくお願いします。

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お祭りで気が付いた。

 昨日は、うちの会社で主宰する小説塾のスクーリングだった。
 赤城さんの恩師であり、私の師匠でもあるベテラン編集者の方に講義をお願いした。昭和三〇年代から第一線で活躍されていた方のお話からは、私たちも学ぶところが多かった。

20060917_006_2
 また昨日は、中野の街では秋祭りが行われていた。
 スクーリングが終わって、講師を囲んでの夕食会に移動する途中、タイミング良く御神輿を見ることが出来た。
 あいにくの雨のなか、担ぎ手の皆さんは元気よい掛け声を発していた。
 お祭り大好きの私も、わくわくしながら見ていたところ、ふと、気が付いたことが。

 東京の御神輿の掛け声は、いつから「セイヤ、ソイヤ」になったんだ?
 私の子どもの頃は、例外なく「わっしょい、わっしょい」だったと思う。
 その場にいた赤城さん(東京生まれ)に聞いたのだが、「少なくとも20年前までは、わっしょいわっしょいだったよ」とのこと。
 赤城さんの立てた仮説によれば、映画『無法松の一生』で、「セイヤ、ソイヤ」の御神輿を見たことがあるので、きっと、これを見た人たちが、「オイラたちも板東妻三郎の真似をしよう」と、全国で「セイヤ、ソイヤ」になったのでは、という。
 ものすごく説得力があるような気がしたんだけど、この映画は1943年だもんなあ。ちょっと年代が合わないかも。

 それよりは、講師を務めて下さったYさんが立てた、「きっと美空ひばりさんが亡くなったんで、ワッショイ、ワッショイという掛け声が縁遠くなったんだよ」という仮説のほうが納得できるかも(笑)。

 どなたか詳しい方、お教えいただければ幸いです。

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『アルスラーン戦記』第二回原稿受け渡し。

 『アルスラーン戦記』、第二回の原稿受け渡しに同席しました。
 田中さんの場合、「はじめちょろちょろ、中ぱっぱ」という感じで、前半はスローペースということが多いのですが、今回もそんな感じみたいですね。光文社の編集さんは心配だろうなあ(笑)。
 たいていの場合、後半戦で一気に取り返すから、大丈夫なんだけどね。うん。

 原稿の受け渡しを終えた後、万平ホテルまで移動して、昼食をご馳走になりました。
 久しぶりに行った万平ホテルですが、駐車場の車のナンバーを見た限りでは、なんだか全国津々浦々から遊びにきている人がいるみたい。
 神戸からバスで来た団体さんもいたようですが、ホント、道中気を付けて、という感じです。
 この三連休で遠出をされている方も多いと思います。秋雨前線に台風、と、ほぼ全国的に悪天候のようす。
 気温も急に下がり始めました。どうぞ、皆さん、風邪などお召しになりませぬよう。

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ちょっと愚痴ってみた。

 学校を卒業して初めて就職した会社で、社会人として必要なさまざまなスキルや常識をたたき込まれた。名刺交換の作法から、電話の応対の仕方、手紙の書き方、果ては会食の席次まで。
 まさか、そのときは数年で退社してしまうとは(私も向こうも)思わなかったのだけど、教えてもらったコトは、その後の人生で大変に役立っている。
 そのなかに、「報告と連絡と相談」というのがあった。昔は「ホーレンソー」とか、べたべたな言い方をしていたな(笑)。要するに、上司にせよ、取引先にせよ、意思疎通をきちんとしていかなければ、良い仕事が出来ないよ。ということ。
 このブログをご覧になっている方々には、常識とも言えることだろう。
 うちの会社でも、この三つは社員に徹底している。たった4人の会社でも、いや、だからこそ、全員で問題の共有化を図ることは大事なのだ。

 先日、とある大手出版社のコミック雑誌編集部から、某小説作品をコミック化したいという申し出があった。作家さんに連絡を取り、OKをもらって編集部に返事を返したところ、「漫画家さんと話したところ、昨日お伝えしたその作品ではなく、別の作品をコミック化したいという話になったんですよ」とコトモナゲに言われた。
 ま、これも仕事のうち。と、改めて作家さん、出版社、その他の関係者に連絡をとり、OKをもらって伝えたのだけど、編集部からは何の返事もない。

【9月13日追記】このあと、二ヶ月間、放置された。【追記終わり】

 こういう話は、途中で立ち消えとなることも多いので、「あー、やっぱりダメだったのかな」とは思ったのだけど、それにしても何らかの回答はあってしかるべき、と、なんどか連絡をくれるように頼んだのだけど、やっぱり音沙汰なし。
 こうなると、こちらも「こんな常識のない編集部とは、付き合わなくて正解だったなあ」と思ってしまう。
 この印象が間違っていないことは、後日、この件とは別の話でも裏付けられたんだけどね。

 で、昨日になって急に、その編集者から電話があった。
 なんでも「ネームが仕上がったので連絡した」ということ。
 うーん、これはどうしたもんかねえ。あまりの常識のなさに、さすがの私も電話で文句を言ってしまったのだけど、当の相手は、こちらが何を怒っているのかが理解できない様子。
 先方には先方なりの「理由」があるのかも知れないけど、こちらは作家さんから大切な小説をお預かりしている立場。途中経過にせよ、きちんと連絡してくれないと仕事にならないし、だいいち、(彼と同じ会社の)ほかのコミック雑誌編集部の方は、ちゃんと連絡をくれるのだ。
 ということは、組織によるOJT体制の不備、というよりは、編集者個人の資質ということなんだろうなあ。

 いや、本来、こんな愚痴めいたことを書くのは気が引けるのだけど、ひょっとすると、彼はネームが無駄になった漫画家さんに「作家さんの事務所が難癖を付けてきまして……」などと言っている可能性もあるなあ。と思い、個人や会社を特定できない範囲で公表してみたわけ。
 本当は、こんなことでエネルギーを使いたくないんだけどね〜。

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大増刷決定!

 先日、売れ行き好調と書いた「Flawless―薬師寺涼子の怪奇事件簿イラスト集」ですが、さきほど講談社の編集さんから電話がありまして、大増刷が決まったそうです!
 とはいえ、全国的にまだ品薄の感はありますので、いまのうちに書店に注文を出しておかれるほうが良いかも。

 今回のイラスト集ですが、田中さんも「眠れる森の魔女」というショート・ストーリーを書いてます。本人、初めてのショート・ストーリーとなっておりますが、これは垣野内さんとの雑談のなかで出た企画なんです。
 イラスト集を作るにあたって、なにか面白い企画がないかな、と、私たちで相談していたとき、田中さんが「じゃあ、垣野内さんがイラストを描いて、それに私がショート・ストーリーを付ける、というのはどうかな」と提案し、実現したもの。
 さて、どんな話なのか。是非、実際に手にとってお確かめくださいませ。

 コミックス版の『薬師寺涼子の怪奇事件簿 〜クレオパトラの葬送(前篇)』も、9月22日(金)発売です。
 こちらもよろしくお願いいたします。

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『銀河英雄伝説』が移籍します!

 この話は、まだしていませんよね……。

 いままで、徳間書店デュアル文庫で刊行されていた『銀河英雄伝説』ですが、このたび東京創元社に移籍することとなりました……っていうか、移籍じたいはずいぶん前に決まったことだったのですが、ようやく具体化してきたので正式にアナウンスさせていただきます。

 「銀河英雄伝説 ファイナルバージョン」というふれこみでスタートしたデュアル文庫版『銀河英雄伝説』は、道原かつみ先生のイラストで、とってもかっこいいデザインだったのですが、事務所には「大人にはちょっと手が伸ばしにくい」などというコメントも多く寄せられていました。
 以前は徳間文庫版がありましたので、大人っぽい装丁が欲しい方は、こちらを選ばれていたようなのですが、デュアル文庫版の登場とともに、残念なことにこちらは絶版となってしまいました。

 「復刊ドットコム」などを見ても、徳間文庫版の復活を願う声は多いようで、たしかに大人っぽい装丁への需要はあるようす。でも、徳間書店さんがデュアル文庫を出す際に「ファイナル・バージョン」と銘打った以上、版を改めるのであれば出版社を変えねばなりません。
 とはいえ、この作品はノベルス版での刊行以来、愛蔵版や文庫版、デュアル文庫版、と、さまざまに形態をかえてリリースされてます。正直いって、商売として成り立つかどうかも微妙なところ。これを引き受けてもらえる会社があるかどうか、私としても心配でした。

 でも、さすがに東京創元社さんは日本のSF小説を開拓してきた会社のひとつだけあって太っ腹でした。
 カバーイラストは、田中さんも大ファンである、日本でも最高のイラストレーターの方にお願いできることになりましたし、本当に楽しみになってきました。

 もちろん、徳間書店さんにはアニメ版『銀河英雄伝説』の管理をお願いしておりますし、文芸書籍のほうでも新たな企画が動きそうで、今後ともお付き合いをさせていただければ、と思っています。いわば、円満な移籍、ということになりますね。

 東京創元社での新版は、早ければ来年の春にはお目見えできそうです。
 詳しい日程などが決まりましたら、またこの場でお伝えさせていただきますから。
 今後とも、『銀河英雄伝説』をよろしくお願いいたします。

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「Flawless」売れ行き好調!……なのはいいのだけど。

Yakushijigashu

 垣野内成美さんの「Flawless―薬師寺涼子の怪奇事件簿イラスト集」。
 おかげさまで売れ行き好調らしい。今日、講談社マガジンZの編集さんが来社されたとき、嬉しそうに話してくれた。
 早いもので、『魔天楼』が講談社文庫で刊行されてから、今年で10年になる。あのころは、まだ私も二十代だった。会社での身分もヒラ社員だったし。ほんと、月日の流れるのは早いもんです(笑)。

 で、話を「Flawless」に戻して。
 さきほど、amazonなどのネット書店を幾つか見て回ったのだけど、ほとんどのところで品切れになっていた。
 うーん、これは残念だなあ。
 講談社さん、是非とも増刷をお願いします!

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『銀河英雄伝説』中国での評判

 今日の私は休養モード。軽井沢のサマーオフィスで、ゆっくりと過ごさせていただきました。
 たまには充電しないと、良い仕事も出来ませんからね。

 サマーオフィスのルームメイト(笑)、赤城さんも原稿を書く合間に、軽井沢の誇る文化施設、大賀ホールで行われるコンサートを楽しんでいる様子。あれ?コンサートに行く合間に原稿を書いている、の間違いだったかな?

 このままずっと軽井沢で(少なくとも残暑が過ぎるまでは)暮らしていたい……などと思ったりもするのですが、まさかそういう訳にもいかず、今日の夕飯を食べたあとは、東京に戻ることになります。ふん。

 で、先日見つけた面白い記事。
 この7月に中国で『銀河英雄伝説』の簡体字版が刊行されたのですが、それを日経BPのwebが紹介しています。
 うーん、こういう書き方をされると、なんだか別の小説みたいだなあ(笑)。田中さんにもプリントアウトを見せたのですけど、苦笑いしていました。

 基本的に好意的な記事なのですけど、一箇所だけ誤りが。
 「『銀河英雄伝説』中国語正規版全10巻は今年10月に北京市の文芸出版社から順次刊行、年内には全巻が上梓される予定だ。」
 
 もうすでに7月に発売されているんですよねえ。これ。

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『アルスラーン戦記』、初荷が出ました。

 昨日から軽井沢に来ております。
 『アルスラーン戦記』新作の、第一回原稿受け渡しに同席したのです。私たちのあいだでは、これを「初荷」と呼んでおります。
 今度の新作も、原稿用紙で350枚ていどになる、とのこと。昨日、光文社の編集さんにお渡ししたのが××枚ですから……まだ、先は長そうですね(笑)。

 昨日の軽井沢は、冷たい雨が降っていて気分的にも暗くなったのですが、今日は朝から爽やかな青空が広がっております。この好天が続いてくれれば良いのですけど、どうなりますやら。

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