田中さんの執筆風景
「梅雨入り宣言」が出たとたん、快晴の日が続くというお茶目なことをしてくれた梅雨前線ですが、ここ数日の天気の移り変わりをみると、ようやくやる気を出したようですね。
梅雨は黴雨とも書くようですから、カビやばい菌にはくれぐれも気をつけたいところです。
田中さんですが、先週の末に『薬師寺涼子の怪奇事件簿』新作の第一章を編集さんに渡すことが出来ました。おかげで、ちょっとペースが上がってきた気がします。本人いわく、「枚数的には稼げているんだよ。でも、例によって歯抜け原稿なんで、渡すことが出来ないんだよな」とのこと。
すでに何度も書いております通り、田中さんの原稿の書き方は一種独特。
シーンを描いて、数行あけて次のシーンを描いて…という感じで書いていき、その後、シーンとシーンのあいだの部分を書いて仕上げるという方法。
横で見ていて、これは人間ワザじゃないな、と思うのは、シーンとシーンの間の空白部分、「ここは5行くらいかな」「ここは多めに15行くらいかな」と、開けていたところに、ピタッ、ピタッと過不足ない状態で文章が収まっていくのです。ワープロだったら簡単なことなのでしょうけど、田中さんはすべて手書きなんですから、どういう頭の構造をしているのか不思議に思います。
作家志望の方には、決して真似をしてはいけません、と言いたくなる書き方です。そもそも、真似しようなんて思う人もいないでしょうけど(笑)。
そういうわけですので、端から見るとあまり進んでいるようには見えないのですが、本人としては快調に進んでいるようです。
もうしばらく、様子を見ることにしましょう。
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コメント
まるで断片化されたファイルを整然と整理していくデフラグのような・・・
Windows98のころは、あのデフラグ画面を見ているのが楽しかったのですが、Windows2000からは単純な帯グラフになってしまい残念。
ともあれ、デフラグ作業・・・ではなく順調な執筆作業を祈っております♪
投稿: KOEI | 2007年6月27日 21時06分
KOEIさま
コメントをありがとうございます。
あー、デフラグ。イメージ的には近いかも知れませんね。もともと「頭の中にあるイメージを、原稿を通じて読者の方に伝え、読者の皆さんが頭のなかで再構築していただく」というのが田中さんの口癖ですし。
早くデフラグ作業…じゃない、執筆作業が終わるよう、私も祈っております。はい。
投稿: 安達裕章 | 2007年6月28日 06時03分