3.11を前に、ぜひ読んでいただきたい本。
2011年3月11日、東日本大震災が起きました。
東北の被災地の方たちは、地震、津波、火災、そして、放射性物質による汚染など、あらゆる災厄に襲われ、いまなお大勢の方たちが不便な生活を余儀なくされています。
「もう一年」と見るか、「まだ一年」と見るかは人それぞれだと思いますが、現地の話を見聞きすると、まだまだ復興はおろか、復旧すら目処が立っていない場所も多いようです。私たち日本に住む者すべてが、もういちど、被災地の方たちに思いを寄せる必要があるのではないかと思います。
そのきっかけとして、私がお勧めするのが、鈴木みそさんの描かれた『3.11 僕と日本が震えた日』。
『あんたっちゃぶる』『おとなのしくみ』『銭』など、ルポルタージュ・コミックという分野を切り拓いた名匠が、東京での帰宅難民、書籍をはじめとするさまざまな流通に関する震災被害、最先端科学分野への影響など、過去に例を見ない巨大地震が、いかに日本国内に大きな爪痕を残したか、そして、その時代に生きる日本人として、私たちがいかに「平常心を保ちつつ、行動をするか」のヒントが散りばめられています。
本篇はもちろんですが、ネットで公開されて大きな反響を起こした「放射線の正しい測り方」は、食品への放射性物質の混入が気になっているお母さんたちに、ぜひ読んで欲しい一篇です。子どもを守るのは親のつとめですが、正しい知識があれば、より上手に子どもを守ることが出来ます。
私も小学生の子どもを持つ親の一人として、真剣に読んでしまいました。鈴木みそさんの名人芸で、放射線に関する専門的な話が、とても判りやすく描かれているのはありがたいです。
一家に一冊。ぜひ。
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