赤城毅さん、待望の新作です!
『帝都探偵物語』シリーズなど、魅力的な人物造型を軽妙な筆致で描くことに定評のある赤城毅さん。もともとはドイツ現代史を専門に研究された学者さんです。
最近は、昔取った杵柄というか、豊富な歴史的素養を背景にしたノンフィクション小説や、歴史秘話的な小説も多く発表されています。
その赤城さんの新刊が、角川春樹事務所から刊行されます。
銀座のシェリーバーに通っていた“僕”は、ある日一人の老人から声を掛けられ、「自分はかつて外交官であった」と告白される。その男は津村と名乗り、戦前外交の隠された事実について語り始めるのだった——。
物語は、昭和4年末の氷雨が降る箱根冨士屋ホテルから始まる。
帝大を中退し、新米外交官としてエリート街道を歩む津村昌雄は、佐分利貞男公使の怪死事件についての後始末を任命された。検死の結果、公使が手にピストルを握ったまま亡くなっていたことから自殺と断定されたのだが、その事実を覆そうとする一人の男・砂谷周一郎が突如現れたのだ。彼は自己紹介で“自分は特命全権大使相当の特権を持っている”と告げる。
やがて公使の死の裏には政治的な理由が見え隠れしていることがわかり、新たな悲しき真実が発覚することに……。
日本・イギリス・ドイツ・スイスの4国で起こった戦前外交の秘史を追う、ふたりの外交官。4つの事件は本当のことなのか、つくり話なのか——。
著者待望の書き下ろし。
第二次世界大戦開戦直前の緊迫した世界を舞台に活躍した秘密外交官の活躍を描く新作。
どうぞよろしくお願いいたします。
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