昨日は、田中さんと講談社に行ってきました。
田中さんが22年ぶりに執筆した『タイタニア』の第4巻の見本刷が出来上がりましたので、書店販売用のサイン本を作ることになりまして。全部で200冊とのことでしたから、本を運ぶよりも田中さんを運んだほうが早いと判断しました。
講談社の26階応接室に積まれた、印刷したての『タイタニア』。
アニメ版でお世話になった杉光さんが表紙を描いて下さいました。思えば、長いこと休眠状態にあった『タイタニア』を再始動させてくださったのは、アニメ版「タイタニア」の監督を務めてくださった石黒昇さんだったんです。
監督が、田中さんと『タイタニア』の結末について話をしているうちに、田中さんも「あ、今なら書けるかも」と思ったそうで。
残念なことに、石黒監督は『タイタニア』の新刊をお読みになる前に急逝されました。墓前に新刊をお持ちして、お礼を申し上げねばなりません。
1時間ほどでサイン本作りを終えて、それから書店員さんをお招きしての懇親会。
書店員さんにも『タイタニア』の新刊を是非ともプッシュしていただきたく、さまざまなお話をさせていただきました。皆さん、とりあえずは喜んで頂けたようで良かったです。
いくら作家が本を書いても、出版社が本を刷っても、実際に読者に売って下さるのは書店員さんです。どういうふうにアピールすれば読者の皆さんの目にとまるのか、いろいろとディスカッションできて、私にも刺激になりました。
その後、少し休憩をはさんで、本日のメインイベント。
いま、別冊「少年マガジン」で「アルスラーン戦記」を連載してくださっている、荒川弘さんとの対談がありました。
荒川さんと田中さんが会うのは、連載前のご挨拶以来、2回目。
久しぶりにお会いした荒川さんですが、とてもお元気そうでした。
今回の対談の仕切りは、講談社で長いこと人気マンガを連載されている某マンガ家さんにお願いしました。(後日、レポートがマンガ化されて雑誌に掲載されるということですので、それまでは司会の方のお名前は伏せさせてください)
さすが実作者ということで、荒川さん、田中さんの創作についての意外な、それこそ本人も気付いていなかったような部分もしっかり聞き出して頂いて、私にとっても良い刺激になった対談(鼎談?)でした。
写真は荒川弘さん版「アルスラーン戦記」の原画の素晴らしさに放心状態の田中さん。本当にシャープで迷いのないペン運びに、一同、感動しました。
お名残惜しいなか、講談社を辞して東京駅まで田中さんを送り、待ち時間5分という良いタイミングで入線する新幹線に押し込んで、ひとまず任務完了。
その後、雑誌「かつくら」編集部に顔を出して、私の長い一日が終わりました。
22年ぶりに書いた『タイタニア』、読者の皆さんに喜んで貰えたら嬉しいのですが。
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