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「連城三紀彦さんを偲ぶ会」に出席しました。

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 昨日は、夕方から田中さんと待ち合わせて有楽町の東京會舘へ。
 昨年、10月19日にお亡くなりになった、連城三紀彦さんを偲ぶ会があったのです。
 連城さんと田中さんは、同じ「第三回 幻影城新人賞」でデビューしたご縁から、若い頃から親交があり、連城さんが中野にお住まいのときには、田中さんの下宿によく遊びに来て下さったとのこと。
 連城さんが故郷の名古屋に移られてからも親交は続き、上京された際には食事をともにされていたようです。

 連城さんの書かれるミステリ作品は、どんでん返しにつぐどんでん返しで読む者を翻弄するものばかり。でも、読者としてはそれがたいそう心地よかったりします。
 また、「恋文」をはじめとする心情物では、女性の美しさ、はかなさ、そして怖さを、美しい情景描写に散りばめつつ描かれていました。

 連城さんご本人は、あくまでも控えめで、いつも黙ってにこにこと微笑まれている印象がありましたが、田中さんと食事をしつつ、好きな映画の話をされているときなどは、意外なほど能弁で、ときおり悪い冗談などもまじえておいででした。
 私のような目下の者にも、常に丁寧な言葉遣いをしてくださり、かえって恐縮したのを覚えています。

 昨日の「連城三紀彦さんを偲ぶ会」も、そんな連城さんのお人柄を反映したかのように、落ち着いた雰囲気のなかで営まれ、連城さんとの思い出を語る皆さんのあいだには暖かな空気が流れておりました。

 連城さん。
 素晴らしい作品を本当にありがとうございました。
 どうぞ安らかにお休みください。

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