天災は忘れた頃にやってくると言いますが……。

 ニュージーランドの地震では、日本人を含め、数多くの方が被災されました。
 心からお見舞い申し上げます。

 今回の地震では、大きな石造りの教会が無残に破壊されている映像が流れました。
 地震の現場となったクライスト・チャーチは、昨年9月にも大きな地震の被害を受けています。今回の地震との関連は調査中ということですが、いずれにせよ、地震が頻発する地域であることは間違いないようです。
 これは地質学的にも理由付けられるようで、太平洋プレートとオーストラリア・プレートの境界に位置していることから、火山活動や地震活動が頻発する地域のひとつとされています。これは非常に恐ろしいことであると同時に、起伏に富んだダイナミックな地形が楽しめたり、温泉でリラックスできたりする良い面もあるわけですが。

 ニュージーランドと同じように、プレートの境界に位置し、その活動によって地震が頻発したり、火山が数多く存在する国である日本。クライスト・チャートの悲劇は、明日の私たちだとも考えられます。

 実際、鹿児島県と宮崎県のあいだに位置する霧島山系の新燃岳では、いまなお活発な火山活動が続いています。(webページはここ
 一時期に比べれば、多少、規模が小さくなったこともあり、マスコミ各社の扱いも少なくなっているようですが、まだ噴煙は上がっていますし、広い範囲で降灰被害も発生しています。
 日本列島の位置からして、今後も地震や火山の被害と無縁でいることは出来ません。では、せめて来るべき災害の際にどのように行動するかを考えておくことは、とても大事なことではないのかな、と思います。
 また、私たちそれぞれがしっかり備えておくことも重要ですが、個人で出来ることには限界があることも、また事実です。
 いつまでもくだらない政治論争に明け暮れているのではなく、本当に国民が必要としていることを考えてくれる政治を望むものです。

 ちなみに、霧島山系が大噴火を起こすという想定で書かれた小説があります。
 石黒曜さんのデビュー作『死都日本』です。
 講談社「メフィスト賞」として出版されたのですが、その綿密な考証には、日本全国の火山学者たちに大きな衝撃を与えたと言われています。
 これほどまでの大きな噴火に遭遇しては、個人でいくら備えても無意味、という気がしますが、日本列島に居を構えている以上、これはけっして荒唐無稽な夢物語で片付けてはいけない問題でもあります。
 未読の方、ぜひいちどお読みになって下さい。


 また、現在、ゆうちょ銀行で新燃岳噴火災害に対する義援金を受け付けているとのこと。このwebページをご覧いただければおわかりになるとおり、マスコミの扱いがなくなった災害も、まだ支援の手を必要としているものが多くあります。
 私も、出来ることを考えていきたいと思います。

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ようやく見つけました。

 太平洋戦争の会戦のひとつに「エンガノ岬沖会戦」というのがあります。
 1944年10月末に行われた、レイテ沖海戦を構成する4つの会戦の1つで、小沢中将率いる第四航空艦隊と、ハルゼー大将率いる第38任務部隊がルソン島北東海上で行った一連の海戦を言います。
 小沢艦隊には、栗田艦隊のレイテ湾突入を支援するため、ハルゼー艦隊を引きつける囮の役目を果たすよう命令が下っておりました。果たして、レイテ島沖にいたハルゼー艦隊は、「ようやく見つけた空母機動部隊」である小沢艦隊を攻撃すべく、サン・ベルナルディノ海峡を抜けてルソン島東側海上に進出、全速力で北上を始めます。これを知った小沢艦隊は、囮の任務を果たすべくさらに北上しました。
 結果として、ハルゼー提督の「深追い」を諫める通信がハワイ太平洋艦隊司令部から届き、ハルゼー提督は艦隊を分離、麾下のミッチャー中将に分艦隊を預けて追撃を続行させ、自らはレイテ島沖に帰還します。
 本来であれば、レイテ島沖が空白になったタイミングで、日本軍の艦隊が突入する予定だったのですが、残念ながらこの情報が生かせず、日本軍は大きな星を落としてしまうことになります。

 さて。
 問題は、この「エンガノ岬」です。
 実は、横山信義さんの新作『擾乱の海』第5巻にも、この「エンガノ岬」という地名が出てきます。
 巻頭に載る地図は私が描いておりますので、「さて、エンガノ岬とはどこだろう」と資料を探しました。でも、どこにも具体的な場所は載っていません。
 変な話で「エンガノ岬」と検索しても、「エンガノ岬沖会戦」が出てくるだけで、肝心の「エンガノ岬」がどこにあるのか、まったく判らないのです。
 資料によっては、ルソン島北東端の岬、と書いてありますが、これはエスカルバダ岬という名前が別にあります。

 私も半分意地になって探したところ、ついに見つけました。
 さきほど紹介したエスカルバダ岬のすぐ北側に、パラウィ島という小島があります。
 この小島の北西岸に、ちょこっと突き出た岬がありまして、これが「エンガノ岬」でした。


大きな地図で見る

 なんで、こんな小島の、しかも小さな岬が、大会戦の名前になったのかは判りませんが、ここには比較的大きな灯台が置かれていますので、おそらく当時の関係者の誰かが海図に描かれた灯台の名前を見て、この会戦名をつけたのではないのかなあ、と考えた次第。

 こうしてみると、会戦の名前ひとつとっても、いろいろと面白いことに気がつきますね。

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トークショーが行われました。

 青山のギャラリー・スペースGoFaで開催されていた「田中芳樹 60-1」展が、1月30日をもちまして、無事に閉幕いたしました。
 会期中、たくさんの方に訪れていただきました。本当にありがとうございます。

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(撮影 櫻井晋)

 今回の展示会のラストを飾るイベントとして、田中さんとイラストレーターの後藤啓介さんのトークショーが行われました。
 司会が私ということで、たどたどしい進行となってしまい、来場された方には申し訳ないことを致しました。
 会場を埋めた皆さまからは、田中さんの次回作への大きな期待が伝わって参りまして、田中さんも元気をいただいた感じです。

 今回の展示会で、会場に来ていただいた皆さま、ギャラリーの関係者の皆さま、また、今回の展示会にご協力いただいたイラストレーターの方々、出版社の皆さまに心より御礼申し上げます。

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崎本大海さんのセカンドCDが出ます!

 このブログには珍しく、音楽の紹介。

 舞台「銀河英雄伝説」で、ジークフリード・キルヒアイスを熱演してくださった崎本大海さんのセカンドCDが1月26日に発売されます。(崎本さんの公式webはこちら
 タイトルは『夜更けのバラッド』。
 現在、Amazonで予約受付中です。

 崎本さんの暖かく、誠実で、かつ、楽しいお人柄に惚れ込んだ私としては、勝手ながら応援させていただきます!
 どうぞよろしく。


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瀬名秀明さんの資料展が開催されています。

 科学的知識に裏付けられた圧倒的なリアリティと、幻想的なまでに飛躍した発想を組み合わせ、数々の鮮烈な作品を生み出してきた作家、瀬名秀明氏。
 そんな瀬名氏の資料展が、瀬名氏が活動の拠点を置く仙台市の「仙台文学館」で開催されています。
 (公式webページはこちら

 デビュー作の『パラサイト・イヴ』や『BRAIN VALLEY』、『八月の博物館』の資料のほか、科学に関するノンフィクションや著述の資料が展示されているそうです。
 2月20日には、巽孝之氏、小谷真理氏をゲストに、瀬名氏のトーク・セッション&サイン会も開催されるとのこと。

 仙台にお住まいの方はもちろん、瀬名氏の著作に興味があるという方は、お出かけになってはいかがでしょうか。私も、もう少し暖かくなったらお邪魔する予定です。なんせ寒いのが苦手なものでして(笑)。 

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舞台が終わり、通常業務に復帰しました。

 さて。
 舞台「銀河英雄伝説」第1章 銀河帝国編は、おかげさまで大盛況のうちに幕を下ろすことが出来ました。座長をつとめてくださった松坂桃李さんをはじめ、キャストの皆さま、スタッフの皆さまに心から御礼申し上げます。
 会場に来てくださった皆さま、本当にありがとうございました。

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 千秋楽の翌日、プロデューサーからお預かりした大入り袋とキャストの集合写真を田中さんに渡しました。この写真だとよく判りませんが、本人、とっても喜んでおります。
 とても楽しかった思い出を糧に、今日から通常営業、再開です。
 

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舞台の安全と成功を神様にお祈りしました。

 今日は朝一番で青山劇場に行きました。
 今回の舞台「銀河英雄伝説」 第1章 銀河帝国編の安全と成功を神様にお祈りする「お祓い」があったのです。
 めったに締めないネクタイを着けて会場入り。

 神主様は、青山劇場の地元、金王八幡宮からおいでいただいたとのこと。私はこの隣町で育っているので、子どもの頃からおなじみの八幡様。ここのお祭りには、友達と小銭を握りしめて遊びに来たものです。

 舞台に設けられた祭壇に、御神酒やお榊が飾られ、神主様のあげられる祝詞に合わせ、会期中の安全と舞台の成功を、関係者全員でお祈りしました。
 最後に、多賀総合プロデューサーに御札が、松坂桃李さんに御神酒が、それぞれ神主様よりお渡しされて、お祓いの儀はつつがなく終了。

 いよいよ明後日、舞台の幕が上がります!

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いよいよ青山劇場入りです。

 2011年の仕事始め。
 久しぶり(と言っても、4日ぶり)に出社したところ、会社にたくさんの年賀状をいただいておりました。
 誠にありがとうございます。
 本年もよろしくお付き合いくださいませ。

 午後からは、舞台版「銀河英雄伝説」の通し稽古がありました。
 夕方、通し稽古が終わったあとは、そのまま青山劇場に移動して楽屋作り。
 いよいよ明日から本格的な仕上げの作業に掛かることになります。

 明日は、朝一番で神主様をお呼びして、お祓いを行うとのこと。
 いままでアニメの現場は何度も経験しているのですが、舞台の現場は初めてで、こういう習慣のひとつひとつが勉強になります。
 明日も、邪魔にならない場所で見学させてもらうつもりです。

 今日は、青山劇場を出たあと、その隣の隣にあるオーバルビルに行き、田中作品のカバーを飾ったイラストの原画を集めた展示会「田中芳樹 60-1」展の打ち合わせもしてきました。
 皇なつきさんの『岳飛伝』のカバー絵もありましたよ。この『岳飛伝』は4巻構成でしたので、4枚のイラストをご覧になった方は多いと思うのですが、なんともう1枚、4冊セット売りの箱に使ったイラストがあるのですよ。これを見たことのある人は少ないのではないかと思います。今回は、その5枚目の原画も展示されます。
 ぜひ、ご覧になってください。

 泣いても笑っても、しあさってには舞台の初日となってしまいます。
 劇場でお会いする方、どうぞよろしくお願いします。

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舞台版「銀河英雄伝説」の稽古が始まりました。

 昨日は、舞台版「銀河英雄伝説」の稽古場に。
 午後3時前に稽古場に着いてみると、コロスのメンバーが車座になって、お互いの動きを再確認中でした。
 私の目には、かなり完成度が高くなってきた感があるのですが、まだまだ手を入れるところはあるようです。
 動きひとつ、発声ひとつについて、それぞれの意見を交わしながら、より良い動きを考えていく姿に、素晴らしいプロ意識を見た気がします。

 また、途中からは松坂《ラインハルト》桃李さん、白羽《アンネローゼ》ゆりさん、宇野《ヒルダ》実彩子さんも合流。
 新年の挨拶もそこそこに練習に入りました。

 泣いても笑っても、今週の金曜日には初日を迎えます。
 劇場に来てくださった皆さんに「良かったよ」と言っていただけるよう、キャスト、スタッフともに全力を尽くしています。

 どうぞお楽しみに!

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新年早々……。

 新年早々、ものもらいになってしまいました。
 もともと私の目は細くて腫れぼったいのですが、それがさらに細く腫れぼったくなってしまいました。
 幸い、買い置きの抗菌目薬がありましたので、それを使っています。気のせいかも知れませんが、昨日の夜よりはマシになった感じがします。
 ただ、ちょっと調べてみたところ、片方の目が治ると、次に反対側の目が罹るという話もありましたので、まだまだ油断は出来ません。

 どうぞ皆様も体調にはお気を付けくださいませ。

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